湯の窪伝説
更新日:2019年12月17日
粕屋町江辻区の大川橋北側を「湯の窪」といいます。
いつの頃からか定かではありませんが、江辻村(現在の江辻区一帯)の住民が、まだ古屋敷に住んでいた頃、(江辻は1602年に古屋敷と呼ばれる場所から現在の場所へ移転していますので、それ以前の伝説ということになります。)この湯の窪に温泉が湧き出ました。
人々はこの湯を天の恵みとよろこんで、利用していました。
しかし、となり村の戸原村(現在の戸原区一帯)の人々がこの湯を利用し始めると、住民の間で争いが起こってしまいました。
戸原村の伊賀の薬師如来様は、これをご覧になって、たいへん悲しまれ、「さて、どうしてこの争いをおさめたらよかろう」と思いを巡らしました。
結局、「湯が出なければ、争いはおこるまい。」と、ついに意を決して湯の出を止められてしまわれました。
そして、その湯は、めぐり巡って、現在の筑紫野市の「二日市」で出るようになったと言われています。
この伝説は、伊賀の薬師如来と武蔵寺(ぶぞうじ)の薬師如来とが示し合わされて、住民の争いを治めたのであろうと言われています。
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